特養の高齢者へ 敬老会、誕生日、母の日にお勧めのプレゼント11選

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特養で生活する高齢者のプレゼントは悩みますよね。自立した人であれば贈る相手の好みの物や役に立つ物を贈れば良いのですが、特養に入所の高齢者は体が不自由だったり、認知症の高齢者がほとんどです。

これは喜ぶだろうと思って贈っても使われなかったら、意味もないですし喜ばれることもありません。かえって邪魔なお荷物になるだけです。せっかく贈ったのにそんなことは避けたいですよね。

私は現在特養で介護士として勤めています。特養で働いていて、家族からプレゼントを贈られる利用者をみてきたのですが、自分の経験からこれは喜ばれるだろうプレゼントを紹介します。

特養に入居のおばあちゃん、おじいちゃんに敬老会や誕生日、また母の日、父の日のプレゼントを贈ろうとする方にぜひ参考にしていただけたらと思います。

ちなみに敬老の日は毎年9月の第3月曜日、母の日は5月の第2日曜日、父の日は6月の第3日曜日です。

選ぶポイント

同じ高齢者施設でも老人ホームと特養は少し違います。老人ホームは簡単に言えば元気な人が入居できますが、特養は介護度の重い人でないと入れません。特養は認知症が進んでいたり体の機能が低下して車椅子などの生活を送っている人がほとんどです。

したがって誕生日プレゼントを選ぶにはいくつかポイントがあります。

ポイント1 高齢者の身体状態を知る

車椅子

特養では例えば誕生日プレゼントにケーキを贈ったとしても嚥下状態が悪く食べられない利用者も多いです。杖を贈ったとしても車椅子の利用者は使うことがありません。

施設では退屈だからといってタブレットを贈ったとしても認知症だったり手がうまく動かせなかったりして使えません。特養の入居者でタブレットを使いこなせる人は私の経験上まずいないと言っても良いでしょう。タブレットほどではありませんが、テレビのリモコンやラジオも使い方が分からないという利用者は多いでしょう。

また特養の高齢者はあまり外出する機会がありません。外出したとしても荷物は職員が持って行きます。そんな方にバッグを贈ったとしても使う機会もなくお蔵入りとなってしまいます。

ポイント2 介護士が使いやすいものを

介護士

介護士側の都合をいって高齢者やその家族には大変申し訳ないですが、介護士は忙しく一人の人に付きっきりで見ている訳には行きません。特養で生活している多くの利用者は介護士に生活を依存しています。服を着ることや食事を食べることも一人で出来ない方も多いです。

服を贈っても介護士が使いやすい物、例えばゴムが伸びやすく袖を通し易いものでなければ、いくら気に入ったブランドやおしゃれなものであっても介護士が着せることは少なくなるでしょう。その結果1、2度使われただけで「使えない」となりずっとタンスに仕舞われることになります。

せっかく贈るならそういうことは避けたいですよね。介護士にほぼ依存している特養の利用者には介護士にも好かれるプレゼントを贈る必要があるといえます。介護士に好かれるプレゼントとは手間のかからないプレゼントです。

前置きが多くなりましたがそれではどんなプレゼントが良いか発表したいと思います。

定番ですが花は誰にとっても喜ばれます。特に外出がなかなかできない、おじいちゃんおばあちゃんにとっては癒しになるでしょう。花の中でも最もお勧めなのは、そのまま飾って楽しめる花ですね。

例えば下記のような商品がお勧めです。

プレゼントに人気のガーベラを使った そのまま飾れる大人ナチュラルな花束 そのまま飾れるナチュラルブーケ

鉢植えなどはお勧めしません。なぜなら鉢植えはずっと水やりをしなければならず、誰が世話をするのかといった問題があります。

利用者が水やりをできれば良いのですが、特養に入居の利用者は体が不自由だったり認知症だったりなかなか難しいです。従って職員がしなければならず、職員には嫌がられる可能性大ですね(笑)そもそも施設に断られるかもしれません。

プリザーブドフラワーは手入れが入りませんが、毎回このプレゼントだと部屋がどんどんこちらで埋まりスペースがなくなり邪魔扱いになります。最初は利用者も見るかもしれませんが、しばらくすると段々見ることが少なくなります。少し微妙なところです。

そのまま飾って楽しめる花ならずっと水やりする必要がなく1週間くらい楽しみ枯れてしまいますので職員にも負担がかかりません。またブリザーブドフラワーのように溜まることもないですし、お勧めです。

食べ物

食べ物

食べ物のような消耗品もお勧めです。しかし気をつけなければならないのは食べられない物も多いということです。アレルギーや糖質制限などあります。またフルーツなどを贈っても特養に入所の方は飲み込む力(嚥下機能)が低下している場合が多いのでそのまま食べる事はできません。また食べられたとしても例えばブドウでしたら皮を剥かなくてはならずその手間が介護士にかかり嫌がられる事が多いでしょう。

糖尿病などで糖質制限といっても全く食べたらダメということは少なく、一日1つくらいでしたらOKということも多いです。心配なら施設に確認しましょう。

饅頭なども飲み込む力が低下している高齢者には食べさせることができません。結構食べられないものが多いですが、そんな中でも食べられ贈答用にもお勧めな食べ物をピックアップしました。

コーヒーゼリー

おいおいまずコーヒーゼリーかよ。というツッコミもあるかもしれませんが、ちょっと聞いてください。

特養ではほぼ同じ飲み物しか飲んでいないという施設も多いと思います。私は老人ホーム、現在は特養に勤めていますがそうでした。一日3食、緑茶やほうじ茶などが多いです。しかも同じメーカーの同じ種類のお茶やほうじ茶で全く変化がありません。さらには経費節約のために安いお茶を提供することが多いと思います。

コーヒーを提供している施設はあまりないと思います。たまにはコーヒーが飲みたいと思う高齢者も多いのではないでしょうか。

私は以前、施設の行事でコーヒーを淹れて利用者に飲んで頂いたのですが、大変喜ばれました。じゃあゼリーじゃなく普通のコーヒーで良いじゃないかと言われるかもしれませんが、先ほど述べましたが、介護士にも手のかからないプレゼントがお勧めなのです。

コーヒーを淹れるには手がかかります。私もコーヒーが好きなので分かりますが、気軽に作れるとされる1杯分のドリップコーヒーだったとしても、お湯を沸かし、コップにドリップコーヒーを乗せお湯を注ぐ。利用者に提供するには火傷しないように温度に気をつけ、嚥下の悪い利用者にはトロミをつけなければなりません。また淹れた後はコーヒーの粉を片付けばなりません。一手間ふた手間かかります。そうなると介護士が嫌がり1、2度は淹れるがこれもそのまま仕舞われることになります。そもそも施設に断られるかもしれません。

介護士が忙しい中で淹れたとして水の量、お湯の加減などで大分味が変わってしまい微妙な差で不味くなってしまいます。介護士ではそもそもドリップコーヒーを作ったことがない。コーヒーの淹れ方が分からないと言う人もいます。ドリップコーヒーを作ったことのない介護士が美味しいコーヒーを淹れられるか微妙なところです。

ゼリーなら嚥下機能が悪い人でもそのまま食べられますし、手間もかかりません。高齢者にも介護士にも喜ばれます。

例えば以下のような商品が良いと思います。


しかもコーヒーゼリーなら贈答としても最適で少し高級なものもあり味を楽しめ喜んでもらえるのではないでしょうか。特にコーヒーを愛飲していた高齢者には絶対にお勧めです。

インスタントコーヒー

上記の理由からインスタントコーヒーもお勧めです。味は上手に淹れたレギュラーコーヒーには劣るかもしれませんがそれでもコーヒーの味を十分楽しめると思います。

介護士にとっても、みんなと同じお茶を出すより多少手がかかりますが、お湯を入れトロミの粉と一緒に混ぜるだけで済みますので介護士にも嫌がられることは少ないでしょう。

羊羹

高齢者は甘いもの、羊羹が好きな人が多いですね。ただ中に栗など入っているものはお勧めしません。嚥下機能が落ちている人が多いので、中に固形物が入っていると喉に支えてしまったりするので介護士がそれを取り除かなくてはならず、プレゼントするなら中に何も入っていないものが無難です。

ヨーグルト

こちらも嚥下機能が落ちている方が食べ易いのでお勧めです。高級なヨーグルトもあるのでぜひ誕生日など特別な日に少し高いものをプレゼントしてはいかがでしょうか。

プリン

こちらも食べやすく甘いものが好きな高齢者も多いのでお勧めです。安いものから高級なものまでありますので予算に応じて購入することができます。

アルバム

アルバム

突然ですが高齢者施設に普段馴染みのない人についてお尋ねします。
特養の高齢者は施設の中で友達がいると思うでしょうか?利用者同士コミニュケーションをとって会話していると思うでしょうか?

答えはNOです。

先述しましたが特養は介護度が高い人が入居しています。認知症が進んでいたり、体の色々な機能が低下しています。話をする側は入れ歯で滑舌が悪かったり、一方の聞く側は耳が遠かったりしてなかなかコミニュケーションが取れません。そんな利用者の方々ですから利用者同士の会話のキャッチボールはほとんどないと思った方が良いと思います。できたとしても軽い挨拶程度です。

もちろん会話はなくても同じ空間で過ごすことが孤独にならず、それだけで意味があると思います。またレクのボール回しなど会話はなくてもコミニュケーションを取ることもあり、そういった交流はあります。しかし基本的には高齢者同士は会話はほとんどありません。

しかし会話ができる人が施設にいます。それが職員です。

職員は耳の遠い利用者であっても、耳元ではっきりと喋るなどしてなんとか通じるように話してくれますし、認知症で意味のわからないことを話しても、話をなんとなく合わせ会話を続けてくれます。

その話のネタになってくれるのがアルバムです。

アルバムは高齢者本人が写った若い時の思い出の写真がお勧めです。その人の若い頃が写った写真なら職員も興味を持ちます。本人の隣にいる「この方は誰ですか?」とか「ここはどこですか?」など職員も食いついてきます。

コミニュケーションをとる手段としてお勧めです。

また認知症者であっても若い頃のことは覚えていることも多いです。なかなか外出できない利用者にとっては昔を思いだし、いい思い出に浸ってもらえるのでお勧めです。

膝掛け

膝掛けは高齢者へ贈るプレゼントの定番です。寒がりな高齢者が多いのでお勧めです。
ただ定番すぎて沢山持っていることも多く邪魔になってしまうかもしれません。

エプロン

エプロンは毎日使うのですぐ痛んだりします。いくつかあっても良いと思います。例えは猫の好きな人なら猫の絵の入ったエプロンなら喜ばれるかもしれません。エプロンは私の経験ではそれほどプレゼントで贈る方がいません。靴下や膝掛けは沢山持っていると言う方でもエプロンはそれほど持っていない人は多いと思います。こちらも候補にしてみてはどうでしょうか。ただ施設のものを使っている場合もありますので、できれば施設に確認してみてください。

靴下

高齢者は寒がりです。靴下もお勧めです。ただし靴下は定番すぎて、十分にもっているかもしれません。また靴下はゆったりした生地のもので、裏生地が爪に引っかかりにくいものをお勧めします。

レッグウォーマー

高齢者は寒がりですので靴下と同様お勧めです。靴下は上述した通り定番すぎて十分持っている可能性があり、またサイズだったり生地によっては爪に引っかかりやすく介護士が使いにくかったりします。そんな時はレッグウォーマーが良いと思います。レッグウォーマーなら生地やサイズをそれほど気にする必要もないですし、いくつか持っていても良いですしお勧めです。

スピーカー

高齢者はテレビの音も聞き取りにくいです。高齢者が聞き取りやすい声を出してくれるスピーカーもありますのでこちらも使ってみてはどうでしょうか。ポイントはテレビの「音」ではなく「声」を聞きやすくしてくれることですね。値段は少し高いですが長い間お試しで使えて返品もできますので試しに使ってみてはいかがでしょうか。

まとめ

以上が特養に入居のおじいちゃん、おばあちゃんにお勧めするプレゼントです。
一番無難なのは花か食べ物かと思います。
食事制限だ、介護士が使い易いモノが良いとか、なんだかんだ色々制限あったり施設に確認したりで面倒くさいなぁ一という人は無難に花(鉢植えではないやつですよ)贈っとけば良いかと思います。
(あくまでも特養に勤める私の意見ですが賛同してくれる介護士も多いと思います。)
場所も取らないし喜ばれるし普段お世話をしている介護士にとっても扱い易いからです。以上参考にしていただけたらと思います。

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